本記事では、
- キッチンシンクのザラザラした汚れが気になる
- キッチンシンクの頑固な汚れってどう落とすの?
- キッチンシンクにおすすめの洗剤が知りたい
こうした悩みや疑問を、実際にシンクの汚れを全て落とした実例をもとに分かりやすく解説します。
築23年キッチンシンクの汚れを確認
我が家のキッチンシンクです。

松下電工(現・Panasonic)のNAISシリーズで、鋼材はSUS304「18-8ステンレス」です。
近くで見るとカルシウム系の水垢がびっしりついています。



側面にはザラザラした汚れがあります。(これが一番厄介でした。)


底面は毎日掃除をしているのですが、側面や立ち上がり部分など、行き届かない部分には汚れが蓄積しています。
過去に何回かシンク全体を掃除したことはあるのですが、中硬水地域で水垢が硬いということもあり、全ての汚れを落とし切ることは出来ませんでした。
しかし、今回は年末年始に標準を合わせて「やるぞ!」と気持ちを入れ、シンクの汚れ落としを改めて勉強し直し、洗剤も調達して、準備万端の状態でシンクの汚れ落としに挑みました。
結果、ここまでキレイにすることが出来ました。

今回は、汚れている状態からキレイになるまでの過程とその手順を全てご紹介します!
汚れ落としの工程
まずは「中性の食器用洗剤」で表面の汚れを落とします。

食器用洗剤の液性が「弱アルカリ性」の場合、この工程は飛ばして下さい。
水垢は、強めのアルカリ条件(pH値10以上)で結晶化・硬化が進む性質があります。
液性は洗剤の裏面に記載されています。
この時に使うスポンジは一般的な物で大丈夫です。

水で洗剤を洗い流します。

『トイレ職人』
ここからは強い洗剤を使うので全工程で手袋必須です。
最初に使うのは『トイレ職人』です。

「キッチンなのにトイレ?」と思うかもしれませんが、尿石とカルシウム系の水垢は同じ「炭酸カルシウム」というアルカリ性の汚れなので、落とし方は同じなのです。
この商品の最大の特徴は「金属にも使える」という点です。

一般的なトイレ用洗浄剤には塩酸が使われることが多く、洗浄力が強い反面、素材が変色するリスクがあります。
特に金属に使用すると、酸焼けを起こしてしまう場合があります。
トイレ職人は、塩酸並みに強力な有機酸を採用しているため、金属にも使えて、素材へのダメージを抑えながら汚れを落とすことが出来ます。
有機酸の正体は企業秘密となっていますが、開発者であるインセサミの山口さんによると、「かなり特殊な酸」だそうです。
参考:トイレ職人 – 技職人魂シリーズ|家庭用各種洗剤の開発・製造・販売
一緒に使うパッドは、3Mの『ブルーパッド No.99 Pro』です。

中程度の研磨力があり、金属よりもやわらかい研磨粒子を含んでいるため、金属や陶器についたガンコな汚れ落としに向いています。
私はこれを1/4にカットして使っています。
参考:スコッチ・ブライト™ ブルーパッド No.99 PRO | 3M 日本
鏡に使うと傷が入るので鏡には『超人たわしZ』がおすすめです。
トイレ職人を全体にスプレーして、ブルーパッドで塗り拡げます。

そうしたら30分ほど放置します。

トイレ職人は放置したほうが効果的な印象です。
30分経ったら、再度スプレーしながらブルーパッドで全体を擦ります。

一通り擦ったら、水で洗い流してクロスで拭き上げます。

トイレ職人で掃除をした後がこちらです。



結構落ちましたが、もっと放置をしても良かったかな?と思いました。
年月の浅い水垢にはこれで十分だと思います。
2回、3回と繰り返せばもっと落ちると思いますが、まだまだ商品を用意しているので、次に行きます。
『カルシウム汚れ職人』
次に使うのは『カルシウム汚れ職人』です。

カルシウム汚れ職人は、カルシウム系の水垢に特化した洗浄剤で、浸透力の高さが特徴です。
塩酸が8%配合されているため、本来金属には不向きですが、吸着しないタイプの界面活性剤を使用しており、条件を守れば使用できます。
メーカーが推奨している条件は次の2点です。
・乾かさないこと
・お湯を使わないこと
放置せずに素早く作業するのがポイントです。
私はこれに加えて、使う範囲を限定することを意識しています。
全体に塗り広げるのではなく、ピンポイントで短時間の使用を繰り返します。
参考:カルシウム汚れ職人 – 技職人魂シリーズ|家庭用各種洗剤の開発・製造・販売
まずは立ち上がり部分にだけ塗布します。

放置せずにすぐブルーパッドで擦ります。

ある程度擦ったら、水で洗い流します。

このように、一箇所に塗布→擦る→洗い流す、というピンポイントでの使用を繰り返しました。
カルシウム汚れ職人で掃除をした後がこちらです。

まだスッキリしませんが、トイレ職人よりは落ちました。

一方で、縁と側面はほぼ変化なしでした。


この時点で、この水垢は「シリカスケール」の疑いが強くなりました。
確認の為、金属石鹸に特化した『風呂職人』を使ってみましたが、反応しなかったので間違いありません。

シリカスケールとは、水道水に含まれるケイ素と酸素の結合によって出来る水垢で、非常に硬く、特定の酸にしか反応しない性質を持っています。
しかし、その酸は取り扱いに注意が必要なため、今回は使用しません。
ここからは安全に研磨して落とします。
『コゲとりスポンジ』
研磨して落とす前に、ちょっと試したい商品があります。
DAISOの『コゲとりスポンジ』です。

だいぶ前に購入はしてあったものの、使用する機会がなく眠っていました。
傷付きそうな不安もあるのですが、パッケージ裏面の使える物の中に「ステンレス製品」とあるので、水垢がガンコということもあり、このタイミングで使ってみます。

コゲとりスポンジを水で濡らします。

ブルーパッドでは落としきれなかった水垢を落とせるかもしれないので、もう一度カルシウム汚れ職人も使ってコゲとりスポンジとの相乗効果を狙います。

コゲとりスポンジで軽く擦ります。

傷がつく気配がないので、途中からは力を入れて擦りました。

これが想像以上の結果をもたらします。
コゲとりスポンジで掃除をした後がこちらです。

立ち上がり部分の水垢が全て落ちました。

縁も9割落ちました。

側面はコゲとりスポンジでも歯が立たず、部分的に落ちていました。

コゲとりスポンジは想像以上に優秀でした。
心配していた傷も見当たりません。
そして、カルシウム汚れ職人との相性も良いと感じました。
分厚い水垢をコゲとりスポンジで擦ることで洗浄液が奥まで浸透し、柔らかくなった水垢を削り落とすような感触がありました。
なお、酸焼けを防ぐため、5分を目安に洗い流すようにしました。
『水垢職人』
ここからは物理的にシリカスケールを落とします。
使うのは『水垢職人』です。

この商品の特徴は、粉末タイプの酸性クレンザーという点です。
酸性クレンザーは『茂木和哉』をキッカケに広まりましたが、液体タイプは時間が経つと洗浄力が落ちやすいという弱点がありました。
そこで、水垢職人は水に触れて初めて酸性の液体になる粉末タイプを採用。
使うたびに新鮮な酸と研磨剤で汚れにアプローチできます。
ただ、私が水垢職人を選んだ理由はそれだけではありません。
インセサミでは「シリカスケールは研磨して落とす」ことを推奨しており、シリカにも対応した商品だからです。
今回のお掃除に向いていると判断しました。
参考:水垢職人 – 技職人魂シリーズ|家庭用各種洗剤の開発・製造・販売
水で濡らしたブルーパッドの上に水垢職人を適量出します。

軽くパッドを揉んで馴染ませてから、シンク側面を磨きます。

写真では素手で行っていますが、翌日手が荒れたのでゴム手袋必須です。
水垢職人を足しながら、側面全体を磨いていきます。

ある程度磨いたら、水で洗い流して、クロスで拭き上げます。

水垢は濡れている時は見えないので、しっかり拭き上げて乾いた状態で確認することが大事です。
乾拭きもいずれは濡れてしまうので、クロスは2~3枚用意しました。
まだシリカが残っていると、表面が乾いた時に浮かび上がって来ます。

そうしたら、その部分だけ水垢職人とブルーパッドで再び磨きます。

これをシリカが全て落ちるまで繰り返します。

水垢職人で磨いた後がこちらです。

側面のシリカスケールを除去し、水垢を全て落とすことが出来ました。

汚れがなくなると隠れていた生活傷が目立ちます。磨き傷も混ざっているので、それは磨きの工程で消せるように頑張ります。

最後に素手でシンク全体を触って、汚れが全て落ちているのを確認したら、磨きの工程に移ります。

水垢職人を使ってもこのシリカスケールを落とすのは苦労しました。かなりガチガチでした。
これをコゲとりスポンジでやるとスポンジが液体を吸ってしまうので、ブルーパッドのように薄いパッドでやるのがおすすめです。
また、手磨きを想定して作られているので、変にポリッシャーを使うよりは、手磨きで頑張った方が上手くいくかもしれません。
磨きの工程
ここからは「ポリッシャー」を使います。
使うのはリョービ(現・京セラ)の「PE201」です。

ポリッシャー(底面)
まずは底面から磨きます。先端につける物は6インチ(150mm)のパッド台と3Mの白パッドです。

白パッドとは、3Mが販売している研磨粒子を含んでいないナイロン不織布です。
ただ、円形の白パッドは大手ECサイトには流通していないため、「エムエフワン」という清掃用品サイトで購入しました。
使う研磨剤は『シンク職人』です。

シンク職人は、ステンレスに特化した酸と微粒子研磨剤を配合したクレンザーです。
メーカーHPに「ポリッシャーの仕上げにも使える」と記載されていたのでポリッシャー用に購入したのですが、今回一番驚いたのがこの商品です。
このシンク職人、磨いていると洗剤のように泡立つのです。
泡立つクレンザーは今まで見たことがありません。
つまり、洗剤としても機能しているということです。
使える素材も幅広いので、他の場面でも活躍してくれそうです。
参考:シンク職人 – 技職人魂シリーズ|家庭用各種洗剤の開発・製造・販売
シンク職人を底面全体に塗布します。

シンクが乾いていることを確認してから塗布します。水分があるとシンク職人が薄まってしまうからです。
白パッドで塗り拡げます。

再三の警告になりますが、水垢職人と同じく翌日には手が荒れたのでゴム手袋推奨です。
ポリッシャーは左下から磨いていきました。(ダイヤルは低速の1。)

最初は、縦方向に往復しながら磨いています。
左下からスタートし、上→下→右に少しずらす→上→下、という動きを繰り返しました。

次に、縦方向についた研磨目を消す目的で、横方向に往復します。

このように、縦 → 横と方向を変えて磨くと、研磨目が残りにくいと感じました。
磨き終えたら、1回洗い流してから拭き上げて状態を確認します。

ポリッシャーとシンク職人で磨いた後がこちらです。

まだ生活傷が目立つので、もう一回やってみます。
今度はダイヤルを2にして回転速度を上げます。

2回目の結果がこちら。

生活傷が少しでも目立たなくなれば、と思いましたが、シンク職人だけでは消せないほど傷は深かったです。

また、所々白くなっているのは磨きすぎです。車磨きでは白ボケやオーロラマークと呼ばれています。
底面はポリッシャー自体の自重もあって圧が逃げないので、もう少し早く動かせば回避出来たかもしれません。
今回は白ボケしている部分を修正して、傷消しは次回の宿題とします。
白ボケの修正には、『ウルトラフィーナグロスアップ』と『ポリシングスポンジ』を選びました。

グロスアップは、車の最終磨き用・艶出し用として使用されるほど目の細かいコンパウンドで、ポリシングスポンジは仕上げ用のコンパウンドに適している柔らかめのスポンジです。
ポリシングスポンジにグロスアップを少量出します。

低速(ダイヤル1)で同じように磨きます。(縦往復→横往復)

グロスアップを使う時も、シンクが濡れているとコンパウンドが薄まってしまうので、表面が乾いているのを確認してから使います。
2回磨いたら白ボケが消えたのを確認出来たので、水で洗い流してから拭き上げました。

グロスアップとポリシングスポンジで磨いた後がこちらです。

うまく白ボケを消すことが出来ました。
ただ、鏡面に近い仕上がりになってしまったのは想定外でした。
鏡面にすると眩しくて使いにくくなると思ったので、表面を整えるつもりで行ったのですが、「艶出し用」が裏目に出ました。
シンク職人+ポリシングスポンジの組み合わせだったら、マットな仕上がりになったかもしれません。
鏡面仕上げにはおすすめです。
ポリッシャー(側面・立ち上がり)
次は側面を磨きます。
側面には6インチ(150mm)だと大きすぎるので、4インチ(100mm)のパッド台と白パッドを使います。

円形の白パッドは4インチも同様に大手ECサイトには流通していないため、「エムエフワン」という清掃用品サイトで購入しました。
側面にポリッシャーを当てる時は周辺に飛び散るので、養生をします。

このマスカーを使った養生だと、ポリッシャー中に邪魔だったので途中で外しちゃいました。結果、洋服の繊維に研磨剤と金属のカスが染み込んでしまったので、養生テープで行うことを強くおすすめします。
シンク職人を白パッドで側面全体に塗り拡げます。

まずはダイヤル1の低速で底面と同じように磨きます。(縦往復→横往復)

コーナーはうまくポリッシャーが当たらなかったので、手磨きで縦に50回横に50回、それぞれ4箇所やりました。

その後拭き上げて状態を確認しましたが、まだ磨き傷があったので、回転数をあげてもう一周やりました。(ダイヤル2)

余談ですが、このポリッシャーは大きくて重さもあるので側面には不向きです。かと言って小型のポリッシャーは持っていないので気合でやり切りましたが、腕がしんどかったです。
小回りの効くポリッシャーかサンダーを探し中です。
拭き上げて状態を確認します。

シンク職人で側面を磨いた後がこちらです。

しばらく眺めてどうするか考えましたが、磨き傷は消えたし、白ボケもないので、側面はこれで良しとしました。
今思えば、白パッドをポリシングスポンジに変えて、シンク職人でもう一回やっておけばもっとキレイに仕上がったかもしれません。
あとは、立ち上がり部分もポリッシャーで1回だけ磨きました。(ダイヤル1の低速)

水栓周りと縁は手磨きです。


最後に食器用洗剤で研磨剤を洗い落とします。

クロスで念入りに拭き上げたら終了です!

キッチンシンク掃除の結果
今回のキッチンシンクのお掃除結果がこちらです。





初めてにしては及第点でしょうか。
生活傷が気になってしまいますが、今回は汚れを落とすことが目的だったので、それを果たせたのはとても嬉しいです!
白パッドとバフは固形石けんで洗いました。

ビフォー&アフター比較
今回のビフォー&アフターです。














今回の結論|おすすめの掃除手順
記事が長くなったので、結論としておすすめの掃除手順を簡潔にまとめます。
- 『トイレ職人』を30分ほど放置した後、『コゲとりスポンジ』で擦る
- 残った汚れを『シンク職人』と『ブルーパッド』で落とす
- これでも落ちない汚れは『水垢職人』とブルーパッドで落とす
- シンク職人とブルーパッドで磨いてステンレス表面を整える
傷や焼けのリスクを最小限に抑えつつ、初めての方でも真似しやすい流れを意識しました。
どれか一つだけ試すなら、汚れ落としと傷消しを兼ね備えた『シンク職人』から使ってみるのがおすすめです。
終わりに
今回はキッチンシンクの汚れを落としてピカピカにしました!
実際には1日ではなく数日に分けて行いました。
シンクの汚れはずっと気になっていて何年も前からやりたかったのですが、なかなかタイミングが合わずで出来ずにいました。
それが念願叶ってようやく取りかかれたので、胸のつかえが取れた思いです。
今回は汚れ落としが目的だったので、次は傷消しに挑戦する予定です。
また、初めて「技職人魂シリーズ」の商品を使わせて頂きました。
選んだ理由は、「プロも現場で使う洗剤」としてずっと興味があったのと、見聞を広めてみようと思ったからです。
結果、それぞれが個性の強い洗剤で、使いこなせれば落とせない汚れはないのではないかと感じています。
全て一軍入りで、今後はこれらをメインにお掃除をしていく予定です。
今回使用した道具まとめ
最後まで読んで頂き、ありがとうござました!
ご不明な点がございましたら下記のコメント欄にお願いします。
参考になれば幸いです。


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