浴室の床には、頑固な汚れが付きやすいですよね。
だからと言って、ステンレス製の「チャンネルブラシ」や「サンポール」を
使用するのは絶対に避けて下さい。
取り返しのつかないことになってしまいます。
どう言う事なのか?
実例を交えながら解説していきます。
実例。
我が家のバスルームは、松下電工(現Panasonic)の「NAIS ファミーナ」で、
床の材質はFRP、色はライトベージュです。
チャンネルブラシで失敗。
まずは「チャンネルブラシ」と「バスクリーナー」で力を入れずに擦った場合です。
表面の凹凸が潰れて、白くなってしまいました。
手で触ってみると、元の質感も失われ、水捌けも悪くなってしまいました。
サンポールで失敗。
こちらは、「サンポール」を原液で3時間放置した場合です。
白っぽくなり、「酸焼け」してしまいました。
サンポールを長時間放置すると、塗装面にまで浸透してしまい、酸焼けしてしまいます。
(クエン酸でも、濃い濃度で長時間放置すれば酸焼けします。)
ちなみに、酸焼けでは質感は失われませんでした。
水捌けにも影響はなかったので、
もし酸焼けさせてしまった場合は、このまま何もしないことをお勧めします。
復旧を試みた。
「少しでも目立たなくなれば」と思い、「ポリッシャー」で磨いてみました。
その結果がこちらです。
チャンネルブラシの部分は、大分目立たなくなりました。
酸焼けの部分は、少し薄くなった程度で、あまり変化がありませんでした。
しかし、この作業、状況を悪化させていたのです。
浴室の床は研磨してはいけない。
こちらは浴室床の本来の状態です。
よく見てみると、細部にまで緻密な凹凸があることが分かります。
そして、研磨後の状態がこちらです。
表面の凹凸が失われてしまいました。
質感も、ザラザラ→ツルツルに変わっています。
これの何が問題かと言うと、「水捌けが悪くなる」ということです。
浴室の床は、排水口に向かって水が流れるように、そして乾きやすいように設計されています。
なので、溝に汚れが溜まると水捌けが悪くなりますが、
同様に、表面を磨いてしまっても水捌けが悪くなってしまうのです。
再塗装でしか甦らない。
金属や陶器は、磨ければ甦ります。
しかし、浴室の床は磨くことが出来ないため、それが出来ません。
唯一の復旧方法は、「再塗装」です。
つまり、浴室をリフォームしてもらうしかないのです。
終わりに。
一言に「浴室床」と言っても、
材質・模様・塗装方・色など、様々な種類があります。
まず、ご自身の浴室の床の材質と色をしっかり確認して下さい。
そして、ステンレス製の「チャンネルブラシ」や「サンポール」は絶対に使用しないで下さい。
我が家のようになってからでは遅いです。
茂木和哉さんも、自身のブログで使用を控えるように仰っています。
あまり酸性度が高いものをいきなり使うのはオススメしません。 例えば、サンポールのようなものです。 なぜかというと、危ないし酸が強すぎるとプラスチックが焼けて変色することがあるんです。 「酸焼け」って言われるやつです。
材質で言うと、我が家のように、緻密な凹凸がある床は同じ結果になります。
浴室の床は意外と柔らかいので、硬いもので擦ると、凹凸は簡単に潰れてしまいます。
色で言うと、黒やグレーといったダーク系の浴室は、
酸焼けすると目立つので、プロも気を遣って清掃されています。
汚れだけでなく、材質まで見極めて、
それに合った掃除方法を行うことが大事なのだと痛感しました。
浴室の床は、頑固な汚れがつきやすいですが、材質はデリケートです。
安易に硬い物で擦るのは避けたほうが無難です。
ちなみに、浴室床のガンコな汚れの落とし方はこちらで解説しています。
【プロ愛用】浴室床の黒ずみを傷付けずに落とせるステンブラシ。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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