本記事では、
- ダマスカス模様が汚れてきた
- ダマスカス包丁の汚れを傷付けずに落としたい
- DIYでダマスカス包丁をキレイにしたい
こうした悩みや疑問を、実際に汚れを落とした実例をもとに分かりやすく解説します。
高村刃物ダマスカス三徳包丁の汚れ
6年ほど愛用している「高村刃物」のダマスカス三徳包丁です。

刃先には茶色い汚れがあります。

この茶色い汚れの正体は「酸化皮膜」と呼ばれるもので、金属の表面が酸素や水と反応してできるごく薄い膜(皮膜)です。
薄い膜があるため洗剤では落とせません。
今回はこれを安全に落として磨く工程まで行います。
汚れ落とし

超微粒子研磨剤で汚れを落とす
酸化皮膜は研磨して落とします。使用する研磨剤は『シンク職人』です。

シンク職人の粒度は1.4μm、番手は#7000~8000相当です。
これと『超人たわし』という微粒子研磨剤が配合されたナイロンたわしを使います。

シンク職人を包丁に塗布します。

超人たわしZで優しく磨きます。

シンク職人は酸性なので、手荒れ防止のためゴム手袋を着用します。
汚れが落ちたのを確認したら、食器用洗剤で洗います。

シンク職人で磨いた後がこちらです。

酸化皮膜を落とすことが出来ました。
ただ、一点注意点があります。
ダマスカス包丁の模様は磨くと白っぽくなります。
ダマスカス模様は、異なる種類の鋼材が重なってできており、それぞれ光の反射や表面の状態が違うことで、あの美しいコントラストが生まれています。
しかし研磨で表面が整えられると、その違いが小さくなるため、結果として全体が白っぽく見えるようになります。
実際に高村刃物にこの包丁を送って汚れを落としてもらった際にも白くなって帰って来ました。
ただ、新品とまではいきませんが、コンパウンドで磨いて光沢を出すことは可能です。
コンパウンドで磨いて光沢を出す
まず、シンク職人で磨いた時にできた傷を一定方向にします。
『ハード2』を『コンパウンド用スポンジ』につけます。

ハード2の粒度は2μm、番手は#6000相当です。
予め包丁の表面を少し濡らしてから行うと、伸びが良くなりキレイに仕上がります。

刃元から切っ先に向かって一定方向に撫でます。

この工程では傷の方向を整えるのが目的です。片面50回ずつ、力は入れずに表面を軽く撫でるように行いました。
食器用洗剤で洗います。

ハード2で傷の方向を整えた後がこちらです。

傷の方向が整ったことで白っぽさが減り、少し光沢が出てきました。
仕上げに『ウルトラフィーナ グロスアップ』を使います。

ウルトラフィーナ グロスアップの粒度は約1μm、番手は#10000相当です。
ハード2の時とは別のコンパウンド用スポンジを使います。(同じスポンジを使うとコンパウンドが混ざってしまうため)

ハード2の時と同様に刃元から切っ先にかけて優しく無でます。

片面50回ずつ行いました。
グロスアップはやや油分が多い印象なので、食器溶剤でしっかり洗います。

ウルトラフィーナ グロスアップで磨いた後がこちらです。

白っぽさが消え、くすんでいた模様に光沢が出ました。
ビフォー&アフター
今回のビフォー&アフターです。




刃先付近の帯状に白く曇っている部分は、前に#5000の砥石に当てて汚れを落とそうとした時についた傷です。傷が深く、DIYでこれを落とすのは難しいため、ダマスカス包丁の汚れを砥石に当てて落とすのはおすすめしません。
終わりに
今回はダマスカス包丁についた汚れの落とし方を紹介しました。
高村刃物のダマスカス模様にはエッチングという加工が使われているので、再びエッチングを行えば模様のコントラストは復活します。
それには薬品を使うのですが、手順も大切になるので、とてもDIYではマネ出来ません。
高村刃物では有料で模様出しも行っているので、元通りにしたい場合は汚れ落としから模様出しまでを行って頂くのがおすすめです。
今回使用した道具まとめ
最後まで読んで頂き、ありがとうござました!
ご不明な点がございましたら下記のコメント欄にお願いします。
参考になれば幸いです。


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