我が家のお風呂のカウンターには、ガチガチに硬いウロコがついています。
しかも、カウンターの素材が樹脂製なので、安易に擦ると傷がついてしまいます。
今回は、そんな樹脂製についたウロコの落とし方を、Step毎にご紹介します!
はじめに。
浴室には、複数の汚れが混在しています。
複数の汚れが混ざっていることも多いため、
「~だけ」を落とそうとすると、他の汚れが邪魔をしてうまく落ちないことがあります。
なので、今ある汚れを「ウロコだけ」にするために、
「バスクリーナー」で1回掃除をしてから、ウロコを落としに挑みました。
ウロコの状態。
我が家の浴室のカウンターです。
ガチガチなウロコがこちらです。
このウロコの正体は水垢です。
私の地域の水質は「中硬水」なので、すごく水垢が付きやすいのですが、
今見てもこれは手強いと感じます。
ここまでガチガチだと、洗剤が浸透していかないので、
物理的に擦る作業が必要になります。
Step1. 茂木和哉 キッチン用。
まずは、「茂木和哉 キッチン用」を試します。
「茂木和哉」シリーズの中では、唯一プラスチックにも使える優れものです。
「超人たわしZ」で擦りながら塗り広げます。
乾かないようにラップをして、30分ほど放置します。
「キッチン用」は、ただのクレンザーではなく、
水垢に有効な成分も配合されているので、少し放置をすると水垢が柔らかくなります。
30分経ったら、もう一度擦ります。
これで水垢が落ちれば、作業は終了です!
落ちなかった場合は、Step2へ。
Step2. 業務用の酸性洗剤。
次は、「業務用の酸性洗剤」を使います。
「スルファミン酸」や「リン酸」がベースの洗浄剤がお勧めです。
残念ながらこちらの商品は廃盤になってしまいました。
成分が似ている「水垢つるりん」か「テラクリーナーヤマトEX」という
洗浄剤がおすすめです。
この2つの中身(成分)は全く同じなので、どちらを使って頂いても大丈夫です。
また、業務用は洗浄力が高いので、2つの注意事項があります。
換気をする。
ゴム手袋をする。
後は、取扱説明書に従って、希釈したり、長時間放置したりしないようにします。
酸性洗剤を水垢につけます。
「超人たわしZ」で擦りながら塗り広げていきます。
1分ほど放置します。
1分経ったら、再度擦ります。
「プラスチック製のヘラ」なども併用すると効果的です。
洗剤で水垢を柔らかくしながら、削り取る作戦です。
塗布してから5〜10分経ったら、一度水で流します。
長時間放置すると、素材が傷んだり、酸焼けする恐れがあるからです。
この作業を繰り返して、水垢が落ちたら終了です!
これでも落ちなかった場合は、Step3へ。
Step3.ポリッシャーで磨く。
ここからは無傷で落とすのが困難になります。
クレンザーでも洗剤でも落ちないとなると、次は工具の力を借ります。
先端には、4インチ(100mm)のパッド台をつけています。
このサイズだと、トイレや洗面台も磨きやすいです。
裏面はマジックテープになっていて、ナイロン不織布そのものがくっつきます。
「ポリッシュパッド」を水で濡らして、
水が垂れない程度まで、水を切ります。
この「ポリッシュパッド」は、不織布をハンドポリッシャー用にカット加工した物です。
まだ清掃用品のサイトでしか流通しておらず、
私は「エムエフワン」というサイトで購入しました。
わざわざ他で買うのが面倒という方には、
3Mの「ハンドパッド 8440」を購入し、円形にカットして使うという手もあります。
クレンザーには、Step1と同じ「茂木和哉 キッチン用」を使います。
コンパウンドでは、ガチガチに硬い水垢は落とせないと思ったからです。
全体に塗り広げたら、
ポリッシャーで磨いていきます。
速度は、ダイヤル1の「低速」です。
速度を上げすぎると、傷がつくリスクが上がります。
「キッチン用」は、ポリッシャーで使うとすぐに乾いてしまうので、
乾いて来たら少し水を足して使いました。
元々、「茂木和哉」シリーズは、
ポリッシャーで使うことを想定していないので不向きなのですが、
手で磨くよりも、確実に効果があることを実感しています。
これでも落ちなかった場合は、Step4へ。
これで落ちた場合は、Step5へ。
Step4. スポンジ研磨剤。
ここまでやれば、大抵の水垢は落ちたと思いますが、最終兵器もご紹介します。
3Mの「スポンジ研磨剤」です。
全部で5種類あって、耐水ペーパーよりも傷がつきにくいのが特徴です。
とはいえ、力を入れて擦ると当然傷がつくので、表面を撫でるように使います。
深い傷がつくリスクも考えて、
出来れば使うのは#600〜800相当の「ウルトラファイン」からにしたいです。
これで落ちた場合は、Step5へ。
Step5. コンパウンドで仕上げる。
「Step3」or「Step4」で水垢を落とした場合、少なからず磨き傷が残ります。
その傷を小さくするために、「ポリッシャー」を使います。
パッド台は、Step3とは違い、150mmの物を使用します。
(理由は後述します。)
使用するコンパウンドは3種類です。
左から、極細目、超微粒子、艶出し用です。
バフは2種類使います。
仕上げの工程なので、車と同じバフ+コンパウンドの組み合わせで磨きます。
バフの主な用途は車のボディなので、サイズが150mm以上あります。
清掃用の100mmパッドに装着するとバフが暴れてしまい上手く操作が出来ません。
そこで、バフのサイズに合わせたパッド台が別途必要になります。
また、バフは濡らさず乾いた状態で使用します。
まずは、「ハード・1」と「ウレタンバフ A2006」で表面を整えます。
「テーパーバフハードスポンジ」は販売が終了してしまったので、
代用品はコンパクトツールの「ウレタンバフ A2006」になります。
バフにコンパウンドをつけて、
ダイヤル1の「低速」で磨いていきます。
磨き終わったら、水拭きをして、
乾拭きをします。
「ハード・1」終了。
小傷が薄くなっているのですが、分かりにくいですね。
次は、「ハード・2」と「ポリシングスポンジ」の組み合わせです。
「ハード・2」終了。
さらに小傷が消え、ツヤが出て来ました!
最後は、「ウルトラフィーナ グロスアップ」と「ポリシングスポンジ」でツヤを出します。
使うバフは「ハード・2」と同じですが、
ハード・2のコンパウンドがついているため、使い回しは出来ません。
同じバフをもう一つ用意します。
「グロスアップ」終了。
表面が整って、さらにツヤが出ました!
最後にシャワーでよく流したら終了です。
バフは、ぬるま湯で洗った後、風通しの良い場所で乾かします。
シャワーで流した後に気付いたのですが、水を弾くようになりました。
3Mのコンパウンドは、ノンシリコン・ノンワックスですが、
最後に使った「ウルトラフィーナ グロスアップ」は油分が多く配合されているそうです。
この効果は約1週間ほど続きました。
水垢落とし終了。
今回は、Step3のポリッシャーで、ガチガチの水垢を落とすことが出来ました!
あれ?傷ついてない?と思いますよね?
実は、これ傷ではないんです。
FRPとは?
樹脂製のバスタブのほとんどは、「FRP(繊維強化プラスチック」という材質です。
FRPとは、樹脂とガラス繊維を混ぜ合わせた物で、
その上から塗装・コーティングがされています。
つまり「層」になっているのです。
そのコーティングされている一番上にある層を「トップコート」と呼びます。
トップコートの寿命は、条件によって変わりますが、約10~20年と言われています。
そのトップコートが劣化したり、削ってしまうと、中のガラス繊維が浮き出てしまうのです。
Step4で、「使うのは#600〜800相当のウルトラファインまで」と書いたのはこれが理由です。
目の荒いもので擦ると、トップコートが削れて寿命が早まってしまいます。
我が家の場合、そのトップコートを削らないと水垢が全て落ちなかったので、
トップコート自体が劣化していて、「そこに頑固な水垢が蓄積」していたのだと思います。
ここまで削ってしまうと、「再塗装」を検討した方が良いのですが、
それにはお金も手間もかかるので、最後にコンパウンドで磨いてリカバリーしてみました。
ビフォー&アフター。
ビフォー&アフターです。
コンパウンド前。
コンパウンド後。
一番目立つ真上から見てみます。
中のガラス繊維が浮き出てしまっているのが残念ですが、
ビフォーと比べたら新品のような見た目と手触りになりました!
終わりに。
樹脂製についた頑固な水垢を落とすのは簡単ではありません。
水垢は硬いのに、材質は柔らかいので、無傷で落とすのは至難の業です。
「FRP 浴室 水垢」で検索しても、
ヒットするのはリフォームやコーティングばかりで、参考にはなりませんでした。
それでも、私なりに調べ尽くして、
これなら記事に出来るかな?というレベルになったと思うので、記事にさせて頂きました。
今回使用した道具は、全て素人でも揃えることが出来るので、参考にして頂ければと思います。
追記:半年ほどでまた頑固な水垢が付き始めたため、「コーティング」を行いました。
浴室コーティングには「バスブライト・プロ」がおすすめ!
本記事で使用した道具一覧。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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参考になれば幸いです。
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